2014年07月05日

米軍ボディーアーマーについての考察 ①

皆様こんにちは


今回は米軍のボディーアーマーについて考察してみたいと思います。


・前回「アメリカ軍ベストとMOLLEについての考察」へ



☆アメリカ合衆国軍(ブログの指針説明へ)☆←読んで下さると嬉しいです。



米軍ボディーアーマーについての考察 ①



極端な話ですがアーマーの元祖は「鎧」です。

米軍ボディーアーマーについての考察 ①

17世紀頃には兜や胸当てだけの使用となりましたが、使用され続けられました。

18~19世紀は「騎士道精神」の流行だったのか趣向品などの飾りで防御力は皆無






20世紀になると「第一次世界大戦」が始まり銃や大砲による戦死者が増加した為、銃弾や破片の防御に目が向けられ始められた時代になります。

米軍ボディーアーマーについての考察 ①







当時の技術や概念では金属による防弾が殆どだった為、開発されたアーマーの重さは15~20kgもありました

米軍ボディーアーマーについての考察 ①

アーマー自体も急ごしらえのハンドメイド品ばかりで、前線で戦う兵士の少数のみ使用








「第二次世界大戦」に入ると技術の進歩により更に遠距離下での戦争となり、兵士が戦死する理由約90%が爆風や破片によるものとなりました。

※この事柄は現代も続いており、兵士の戦死率トップは爆風による戦死です。

爆風や破片の防護に目は向けられましたが防ぐ材料として使用したのは変わらず「金属」で、如何に薄く加工しようともアーマーの超重量は改善されず開発中止となってしまいました。




第二次世界大戦で唯一アメリカ軍が使用したのは「M12」と言われていますが、殆ど実戦投入されなかったそうです。

米軍ボディーアーマーについての考察 ①

アルミを使用したそうですが、それでも重さは約6kgありました。








朝鮮戦争が始まった1950年代になるとアメリカ軍は陸軍使用の「M1952」と海兵隊使用の「M1951」を開発し、実戦に投入される事となりました。

画像は「M1952」です

米軍ボディーアーマーについての考察 ①

素材にナイロンを使用した事で軽量化され、12層によるビニール製シェルを使用した事により破片の貫通も防いだそうです。

但し防弾性能は無いに等しかったとの事
(タグにも「防弾使用ではありません」と表記があります)








ベトナム戦争になると「M1955」や「M69」と言ったアーマーに改良されますが、ファスナー使用になっただけだったりと防護に対する構造は全くかわりませんでした。


(画像はM69です)

米軍ボディーアーマーについての考察 ①




(余談)

アーマーの装備が義務化されたのもベトナム戦争時で、海兵隊が先でした。

爆風や破片による死亡率が減った為、陸軍もアーマー着用が義務化されました。





長文を避ける為分けて考査したいと思いますので




今日はここまで



・前回「アメリカ軍ベストとMOLLEについての考察」へ




次回「米軍ボディーアーマーについての考査 ②」へ








同じカテゴリー(■アメリカ陸軍(U.S.Army))の記事画像
ブラストゲージ・システムの考察
「CCU」の考察
米軍ボディーアーマーについての考察 ③
米軍ボディーアーマーについての考察 ②
アメリカ軍ベストとMOLLEについての考察
米軍正式採用ヘルメットについての考察
同じカテゴリー(■アメリカ陸軍(U.S.Army))の記事
 ブラストゲージ・システムの考察 (2014-10-11 14:11)
 「CCU」の考察 (2014-09-25 00:00)
 米軍ボディーアーマーについての考察 ③ (2014-07-07 00:00)
 米軍ボディーアーマーについての考察 ② (2014-07-06 00:07)
 アメリカ軍ベストとMOLLEについての考察 (2014-07-04 00:00)
 米軍正式採用ヘルメットについての考察 (2014-07-03 00:07)