2015年01月03日
Navy SEALs 使用武器の考察 ④ 「M60&Mk43」編
皆様こんにちは
前回に続きNavy SEALs が使用する武器について考察してみたいと思います。
・前回「Navy SEALs 使用武器の考察 ③」へ
・初回「Navy SEALs 使用武器の考察 ①」へ
・別回「Navy SEALs 使用 スナイパーライフル編 ①」へ
☆アメリカ合衆国軍(ブログの指針説明へ)☆←読んで下さると嬉しいです。

前回に続きNavy SEALs が使用する武器について考察してみたいと思います。
・前回「Navy SEALs 使用武器の考察 ③」へ
・初回「Navy SEALs 使用武器の考察 ①」へ
・別回「Navy SEALs 使用 スナイパーライフル編 ①」へ
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「M60とアメリカ軍」
7.62mmを使用するM60軽機関銃が1957年に米軍へ導入されてより、5.56mmを使用するM16より優れた長距離戦闘や攻撃・防御を可能にした分隊支援火器として運用されました。

しかし初期のM60は機構が複雑な事から、ちょとした汚れからジャム(弾詰まり)などの作動不良が多発するなど信頼性の低さが指摘されていました。(砂埃で撃てなくなるレベル)
その後M60は改良され「M60 E1」(量産無し) 「M60 E2」(車両機銃用)と引き継がれて行きます。
M60が導入されたばかりだった頃のベトナム戦争ではM60を使用する兵士の姿が多く見られましたが、その後は本体重量の重さから車両やヘリなどに搭載する傾向が見られ始めます

欠点が多いながらも制圧射撃の有効性は評価されている為、使用され続けられました。
そして1980年代になると軽量化された「M60 E3」が開発されます。

M60はアサルトライフルのように「立射」「膝射」「腰だめ撃ち」ができるように設計されていますが、その重量は約10Kg(E3は約9kg)と、とても重く二脚や三脚などを使用しなければ射撃中の照準が難しいとされています。 (但し当時の7.62mm使用機関銃の中では一番軽いです)
しかもM60の信頼性の低さの方が深刻だった事と技術的な問題から、M60の軽量化へ着手できたのは開発されてから20年も後の事でした。
しかし 軽量化=耐久性の低下につながってしまい、アメリカ陸軍はついに代替としてM240を採用する事となります。

「M60とSEALs」
M60の有効射程距離は標準装備である二脚型バイポットの使用で約800m 移動するターゲットに対しては約200mとされ、本体重量や7.62mmの反動からM60が最も有効に活用できるのは主に三脚などを使用した時とされています。

しかし海兵隊教義(Marine Corps doctrine)にもあるように、経験豊富で射撃に関して高度に熟練されている場合は有効射程距離を越える射撃が可能と言われており、特殊部隊SEALsも訓練や経験からの射撃能力からベトナム戦争時よりチーム内にM60を使用する隊員と、アサルトライフルを使用する隊員の割り振りを行い分隊内における「ガンナー」(分隊支援火器射手)の制圧能力の有効性と火力に加え、当時最軽量だったM60軽機関銃に注目しました。

※画像は映画「ティアーズ・オブ・ザ・サン」より
訓練の厳しい事で有名なSEALsだった為、重さによるデメリットも緩和されています。(他特殊部隊にも言えますけどね)
その後軽量化された「M60 E3」が登場しますが、少しの改良ばかりで一向にM60の信頼性が向上しない事からSEALsは「M60 E3」のアップグレードを依頼します。
「1987年にM60E3の射撃訓練を行うSEALs隊員」らしいです・・・

「ビーチにて制圧射撃を行うSEALs」2004年撮影

奥のM60は塗装されていますね
そして1990年代のNavy SEALsのために開発された改良モデルが「Mk43 MOD0」になります。
「M60 E4」との形式名称もありますがSEALs(海軍)の運用ですので「Mk43 MOD0」(銃自体はどっちも同じ物です)

「陸軍」
「M」=Model 「A」=Advanced(改良)
「海軍」
「Mk」=Mark 「MOD」=Modification(修正or変更)
※例外では海軍が先に採用した武器が陸軍に流れて来た時は「Mk」の名称のまま使用したりします。
M60E3よりさらにコンパクトになっており、オープンボルト式や空冷式など過去のバージョンに比べて多くの改良が成されています。(詳細みつからず・・・)
空気誘導システムの大型化からMK43の方がガイドの筒が大きく、インストールスパイラルの形状も異なっているみたいです


機構は同じですが、若干外装に違いがある「M60 E4」と「MK43」
アフガニスタンでMk43 MOD0を使用するチーム2

その後ピカニティー・レイルシステムなどを加え、改良された「Mk43 MOD1」

「Mk43 MOD1を使用するチーム8の隊員」2005年撮影

「詳細不明」おそらくSEALsの隊員

今日はここまで
・前回「Navy SEALs 使用武器の考察 ③」へ
・次回「Navy SEALs 使用武器の考察 ⑤」へ
7.62mmを使用するM60軽機関銃が1957年に米軍へ導入されてより、5.56mmを使用するM16より優れた長距離戦闘や攻撃・防御を可能にした分隊支援火器として運用されました。

しかし初期のM60は機構が複雑な事から、ちょとした汚れからジャム(弾詰まり)などの作動不良が多発するなど信頼性の低さが指摘されていました。(砂埃で撃てなくなるレベル)
その後M60は改良され「M60 E1」(量産無し) 「M60 E2」(車両機銃用)と引き継がれて行きます。
M60が導入されたばかりだった頃のベトナム戦争ではM60を使用する兵士の姿が多く見られましたが、その後は本体重量の重さから車両やヘリなどに搭載する傾向が見られ始めます

欠点が多いながらも制圧射撃の有効性は評価されている為、使用され続けられました。
そして1980年代になると軽量化された「M60 E3」が開発されます。

M60はアサルトライフルのように「立射」「膝射」「腰だめ撃ち」ができるように設計されていますが、その重量は約10Kg(E3は約9kg)と、とても重く二脚や三脚などを使用しなければ射撃中の照準が難しいとされています。 (但し当時の7.62mm使用機関銃の中では一番軽いです)
しかもM60の信頼性の低さの方が深刻だった事と技術的な問題から、M60の軽量化へ着手できたのは開発されてから20年も後の事でした。
しかし 軽量化=耐久性の低下につながってしまい、アメリカ陸軍はついに代替としてM240を採用する事となります。

「M60とSEALs」
M60の有効射程距離は標準装備である二脚型バイポットの使用で約800m 移動するターゲットに対しては約200mとされ、本体重量や7.62mmの反動からM60が最も有効に活用できるのは主に三脚などを使用した時とされています。

しかし海兵隊教義(Marine Corps doctrine)にもあるように、経験豊富で射撃に関して高度に熟練されている場合は有効射程距離を越える射撃が可能と言われており、特殊部隊SEALsも訓練や経験からの射撃能力からベトナム戦争時よりチーム内にM60を使用する隊員と、アサルトライフルを使用する隊員の割り振りを行い分隊内における「ガンナー」(分隊支援火器射手)の制圧能力の有効性と火力に加え、当時最軽量だったM60軽機関銃に注目しました。

※画像は映画「ティアーズ・オブ・ザ・サン」より
訓練の厳しい事で有名なSEALsだった為、重さによるデメリットも緩和されています。(他特殊部隊にも言えますけどね)
その後軽量化された「M60 E3」が登場しますが、少しの改良ばかりで一向にM60の信頼性が向上しない事からSEALsは「M60 E3」のアップグレードを依頼します。
「1987年にM60E3の射撃訓練を行うSEALs隊員」らしいです・・・

「ビーチにて制圧射撃を行うSEALs」2004年撮影

奥のM60は塗装されていますね
そして1990年代のNavy SEALsのために開発された改良モデルが「Mk43 MOD0」になります。
「M60 E4」との形式名称もありますがSEALs(海軍)の運用ですので「Mk43 MOD0」(銃自体はどっちも同じ物です)

「陸軍」
「M」=Model 「A」=Advanced(改良)
「海軍」
「Mk」=Mark 「MOD」=Modification(修正or変更)
※例外では海軍が先に採用した武器が陸軍に流れて来た時は「Mk」の名称のまま使用したりします。
M60E3よりさらにコンパクトになっており、オープンボルト式や空冷式など過去のバージョンに比べて多くの改良が成されています。(詳細みつからず・・・)
空気誘導システムの大型化からMK43の方がガイドの筒が大きく、インストールスパイラルの形状も異なっているみたいです


機構は同じですが、若干外装に違いがある「M60 E4」と「MK43」
アフガニスタンでMk43 MOD0を使用するチーム2

その後ピカニティー・レイルシステムなどを加え、改良された「Mk43 MOD1」

「Mk43 MOD1を使用するチーム8の隊員」2005年撮影

「詳細不明」おそらくSEALsの隊員

今日はここまで
・前回「Navy SEALs 使用武器の考察 ③」へ
・次回「Navy SEALs 使用武器の考察 ⑤」へ
Posted by ロマン at 19:07
│■Navy SEALs (ネイビーシールズ)│銃器
この記事へのコメント
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
分隊支援火器といえばM60ですね。
80〜90年代のドンパチ映画にも欠かせない銃器ですw
分隊支援火器は新モデルのトライアルが実施されては白紙撤回が重なって、結局は改良というパターンが多いように感じます。
近年はアサルトライフルなどのパーツ交換によるバリエーションも考案されているようですが、中途半端になってしまうんでしょうね。
今年もよろしくお願いします。
分隊支援火器といえばM60ですね。
80〜90年代のドンパチ映画にも欠かせない銃器ですw
分隊支援火器は新モデルのトライアルが実施されては白紙撤回が重なって、結局は改良というパターンが多いように感じます。
近年はアサルトライフルなどのパーツ交換によるバリエーションも考案されているようですが、中途半端になってしまうんでしょうね。
Posted by OKyou-MET3
at 2015年01月03日 22:16

OKyou-MET3様
明けましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願い致します。
m(_ _)m
仰る通りだと思います。
余程革命的な銃や、現在使用しているライフルが古くなったor重大な欠点があったなどの理由が無い限り、軍用銃は殆ど改良され長期間使用されますよね。
明けましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願い致します。
m(_ _)m
仰る通りだと思います。
余程革命的な銃や、現在使用しているライフルが古くなったor重大な欠点があったなどの理由が無い限り、軍用銃は殆ど改良され長期間使用されますよね。
Posted by ロマン
at 2015年01月05日 08:53
