2014年07月23日
アメリカ陸軍特殊部隊群(グリーンベレー)Green Berets
実際の戦争場面も含まれております為、閲覧にご注意下さい
アメリカ陸軍特殊部隊(U.S.Army Special Forces)
アメリカ陸軍特殊作戦コマンド組織内の特殊部隊で、特殊部隊資格課程を修了し該当する部隊に所属した兵士だけが着用を許される「緑のベレー帽」から因んで「グリーンベレー」(Green Berets)とも呼ばれます。

「入隊資格」
・志願者であること
・現役勤務の男性軍人であること
・米国籍を保有していること
・空挺資格保有、または空挺訓練へ志願できること
・ブーツと戦闘服を着用したままで50メートル泳げること
・陸軍一般適性テストで100ポイント以上を記録できること
・陸軍体力テストで229ポイント(17歳~21歳の基準)以上を記録できること
・レンジャー/特殊部隊体力テストに合格できること
・医療健康基準が陸軍規定40-501に合致すること
・秘密取扱資格(セキュリティクリアランス)保有、またはそれを取得できる見込みがあること
・現在のMOS(軍事特技区分)または基本兵科を特殊部隊の陸軍職種区分に変更できること
・飛行士や軍医などある特定のMOSまたは兵科で現在勤務していないこと
・新兵から一等兵の場合はMOSにおける「歩兵」または「火力支援歩兵」の資格のみを保有していること
・入隊後、最低36ヵ月間は勤務できること
・以前に特殊部隊を除隊していないこと
・軍法会議を含めて交通違反以外の逮捕歴がないこと
・二親等中に精神異常者や自殺者がいないこと
1961年からグリーンベレーの採用と同時に使われ始めたグリーンベレーの記章

記章のリボンにはラテン語で「DE OPPRESSO LIBER」(抑圧から民を解放する)と入れられており、グリーンベレーらしいモットーでもあります。
Special Forcesクレストのデザイン自体は、特殊部隊「グリーンベレー」の原点でもある第2次世界大戦中の連合軍であったイギリスコマンド部隊「ブリティッシュコマンド」や、アメリカコマンド特殊任務部隊の「悪魔の旅団」と西部開拓時代のインディアンが合わさった物です。
クレストの矢はアメリカ陸軍のインディアンスカウトが使用したと言われる弓矢の矢をモチーフにしています。
特殊任務部隊「悪魔の旅団」のパッチ形状は、この鏃(やじり)を部隊SSIのデザインにしました。
西部開拓時代での米陸軍はインディアンの部隊を保有しており、インディアン達は敵見方共にゲリラ戦に精通していました。
その理由から特殊部隊ではインディアンの矢をデザインのモチーフにした物が多いのとの事です。
剣はイギリスコマンド部隊である「ブリティッシュコマンド」の流れを組む「フェアバーン・シークス・ファイティングナイフ」の「OSSダガー」が由来とされています。
特殊任務部隊(SMU)のデルタフォースや海軍特殊戦開発グループ(DEVGRU)のように、活動内容や存在そのものが黙秘される部隊とは違い、グリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)やNavy SEALsなどメディアにも取り上げられるオープンな部隊は「特殊作戦部隊(SOF)」と呼ばれます。
・SMU = special mission unit
・SOF = Special Operations Forces
アメリカ特殊部隊の元祖は18世紀半ばにイギリスとフランスが戦った「フレンチ・インディアン戦争」での民兵組織(不正規戦部隊)が始まりとされています。
※同戦争は「レンジャー」の起源とも言われております。
「第75レンジャー連隊についてへ」

1942年第二次世界大戦時にアメリカ兵やカナダ軍の兵を中心に、ドイツ占領下のノルウェーで特殊作戦を行うことを目的とした「第1特殊任務部隊」が編制されたのが、後の「グリーンベレー」と言われております。
第1特殊任務部隊(1st Special Service Force)

別名「悪魔の旅団」(Devil's Brigade)


このパッチ見たことある人多いのでは?
現在では悪魔の旅団の追悼パッチになっていますね
アメリカ陸軍のレンジャーがイギリス軍のコマンド特殊訓練施設で訓練を受けてイギリス軍コマンドの指揮下で活動した同時期に、第1特殊任務部隊の半数もイギリス軍より訓練を受け、訓練を終えたアメリカ兵とイギリス連邦自治領カナダ軍将兵で構成されました。
(赤いパッチ内の「USA CANADA」の意味はこのアメリカ軍とカナダ軍の構成からきています。形が鏃(やじり)なのは上記にて説明済み)
その後正規の戦闘部隊として「第1レンジャー部隊」(後の第75レンジャー連隊)と共にイタリア戦線に投入され大活躍をした他に、アメリカの軍隊や特殊部隊の育成・訓練も行い、現在でも第1レンジャー部隊と第1特殊任務部隊の訓練プログラムはアメリカ陸軍達に兵士としての資質・能力・力量・統率力を提供し続けています。
第二次世界大戦終結後イデオロギーの対立が世界を東西に二分した「冷戦」が始まります。
イデオロギー=社会に支配的な集団によって提示される観念
※簡単に言いますと戦争が終わったらアメリカとイギリスの資本主義、ソ連の共産主義が元に戻り、再び悪口を言い合って喧嘩になりました。

冷戦中にアメリカ軍の特務機関「OSS」(Office of Strategic Services)とレンジャー部隊出身を中心に「第10特殊部隊グループ(10th SFG)」を創設
SFG= Special Forces Group
1953年になると「10th SFG」は西ドイツへ派遣され、アメリカ軍はノースカロライナ州フォート・ブラッグ陸軍基地に残る部隊を拡大して、「第77特殊部隊グループ(77th SFG)」を編制
1960年になりベトナム戦争が始まると当時のアメリカ合衆国大統領だった「ジョン・F・ケネディ」が議会にて「冷戦下では秘密戦争が主で特殊部隊が必要である」と発言しました。

この発言から「5th SFG」がフォート・ブラッグ陸軍基地にて「特殊部隊」として制式に創設され、ベトナム戦争で特殊作戦に参加
そしてケネディ大統領は同年にフォート・ブラッグ陸軍基地を訪れた際に、特殊部隊員たちを励まし、奮い立たせました。
この訪問以降特殊部隊グループに所属している兵士には「緑色のベレー帽」の着用が認められ、後に「グリーンベレー」の名前で呼ばれるようになります。

※当時伝統を重んじる軍の上層部はベレー帽の着用に反対でしたが、ケネディー大統領が、「彼らは特別だ。期待している。」と言った事で即決したそうです。
(ケネディーが「ピンクの迷彩服着ろ」って言ったら着ますかね?)
このベトナム戦争から陸・海・空・海兵隊において、不正規戦部隊の編成が開始されはじめます。
ベトナム戦争後は「人権外交」により「CIA」が弱体化し、特殊部隊も縮小化が行われました。
グリーンベレーなどの特殊部隊は作戦行動の機密が高いため、正規の部隊とは別に運用されることが多く指揮系統も異なっていた為、特殊部隊はベトナム戦争後期頃から軍の内部において孤立した存在となっており、人員削減を繰り返し縮小化されていたそうです。
1981年に「ロナルド・レーガン」大統領が就任すると、「強いアメリカ」を目標に掲げたレーガン政権は軍事を強固にし、特殊部隊の勢力は取り戻されて「CIA」も復活
グリーンベレーも「1st SFG」を再編成され、大規模な戦争から小規な模紛争にまで、様々な戦争に対処できる部隊となりました。

その後1989年の東欧革命・マルタ会談(冷戦終結宣言)により世界大戦のような大規模な戦争は起こりませんでしたが、大国によるイデオロギーや国力に押されていた民族や宗教問題による紛争が世界中で勃発する結果となったそうです。
その為特殊部隊の重要性がさらに増加し、グリーンベレーも湾岸戦争に投入されました。
現在では主にアフガニスタンでの対テロ作戦に参加しており、「要人警護」「直接攻撃」「偵察」「現地民の支援」「医療支援」「非正規戦」「情報戦」などかなり広い範囲での戦闘を行っています。



グリーンベレーの凄い所は「文武両道」な所です
主な任務はゲリラ戦と他国のゲリラ戦部隊・特殊部隊の育成と訓練で「ハーツ&マインズ」と呼ばれる「人心獲得作戦」など、敵地での教育活動やアメリカの味方を作るために現地民と会話できる語学力を備えており、「医学」「工学」「情報」「通信」技術も備えた世界から見てもトップクラスの「天才」が集まった、まさに「エリート」部隊となっています。


2008年からの組織構成(wikiより転載)

各担当地域と「beret flash」の紹介

「US ARMY SPECIAL FORCES CREST」 (米陸軍特殊部隊クレスト)

AG44制服やブルードレスの胸・エポレットに着用の他にベレー帽のフラッシュに装着します(ベレーフラッシュの場合は下士官のみです)
「第1 SFG」 太平洋担当
・モットー=「アジアで1番」
1st Special Forces Group beret flash (第1 特殊部隊グループ ベレーフラッシュ)

第1 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第3 SFG」 欧州・アフリカ担当
・モットー= 「残りの部分からベストは来る」、「我々は悪い奴に悪いことを」、「熱心な奴に困難は続かない」
3th Special Forces Group (ABN) beret flash (第3 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)
・ABN = Airborne

第3 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第5 SFG」 中央担当
・ニックネーム=「静かなプロフェッショナル」
・モットー=「強さと名誉」
5st Special Forces Group beret flash (第5 特殊部隊グループ ベレーフラッシュ)
「ベトナムフラッシュ」

「ベトナムスカルフラッシュ」

第5 特殊部隊グループ 「フラッシュ記章var」

「第7 SFG」 アメリカ大陸担当
・ニックネーム=「悪魔の旅団」
・モットー=「Lo Que Sea, Cuando Sea, Donde Sea」 (スペイン語で「何処にいても見つけ出す」)
7th Special Forces Group (ABN) beret flash (第7 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第7 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第10 SFG」 欧州担当
・モットー = 「The Best」
10th Special Forces Group (Airborne) beret flash (第10 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第10 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第19 SFG」 予備軍
・モットー=「何時でも常に任意の場所へ」
19th Special Forces Group (ABN) beret flash (第19 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第19 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第20 SFG」 予備軍
20th Special Forces Group (ABN) beret flash (第20 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第20 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

※19と20は担当地域が特に指定されておらず、必要ならば他のグループが補強や交代として派遣されることがあります。
「活動停止済みグループ」
第6特殊部隊グループ (6th Special Forces Group / 6th SFG)

第8特殊部隊グループ (8th Special Forces Group / 8th SFG)

第11特殊部隊グループ (11th Special Forces Group / 11th SFG)


第12特殊部隊グループ (12th Special Forces Group / 12th SFG)

(1972~現在)

「その他」
特殊部隊のトレーニンググループフラッシュ

特殊部隊グループ研修センターのフラッシュ

特殊部隊戦スクールフラッシュ

ジョン·F·ケネディ特殊戦センター フラッシュ

現役の特殊部隊グループは「第1・第3・第5・第7・第10」で定員は1765名、「本部&本部付き中隊、第1・第2・第3・第4の4個大隊」グループ支援中隊から構成されています

※細かい計算は「Wikipedia」をご参照下さい
「Aチーム」
一つの特殊部隊グループの構成は、12名編成のアルファ作戦分遣隊「ODA」(Operation Detachment Alfa)6個(12×6=72)
12名編成のチームで、指揮官1名(大尉)、副官1名(准尉長または准尉)、「チーム」作戦下士官1名(曹長)、「情報」作戦補佐下士官1名(1等軍曹)、兵器専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、工兵専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、通信専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、医療衛生専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)となっています。
「Bチーム」
中隊本部の役割を果たす11名編成のブラヴォー作戦分遣隊「ODB」(Operation Detachment Bravo)を併せた1個中隊
11名編成で、特殊部隊中隊の本部として機能。
中隊長1名(少佐)、中隊副官1名(大尉)、中隊付き准尉1名(准尉長)、中隊付き先任曹長1名(上級曹長)、「チーム」作戦下士官1名(曹長)、「情報」作戦補佐下士官1名(1等軍曹)、通信専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、医療衛生専門家1名(1等軍曹)、補給下士官1名(2等軍曹)、NBC(核・生物・化学)兵器対策下士官1名(3等軍曹)となっています。
※補給およびNBC兵器対策下士官は特殊部隊資格課程を修了していない支援要員で、特殊部隊所属ではあるがグリンベレーではないそうです
「Cチーム」
大隊本部の役割を果たす37名編成のチャーリー作戦分遣隊「ODC」(Operation Detachment Charlie)
37名編成で特殊部隊大隊の本部として機能
人員構成は、大隊長(中佐)、大隊副官(少佐)、大隊付き准尉(准尉長)、大隊付き先任曹長(上級曹長)を中心として「情報」「作戦」「兵站」「通信」「工兵」「医療衛生」民事等多様なスタッフが揃っているそうです
「グループHHC」
89名編成で特殊部隊グループの本部として機能
人員構成は、司令官(大佐)、副司令官(中佐)、副官(少佐)、部隊付き最先任上級曹長(上級曹長)を中心としており、本部付き中隊長(少佐)、部隊付き准尉(准尉長)、「総務or人事」「情報」「作戦」「兵站」「通信」「工兵」「医療衛生」「民事」心理作戦等多様なスタッフが揃っているとの事
「アルファ作戦分遣隊の識別方法」
アルファ作戦分遣隊(ODA)には「ODA-1234」のように4桁のナンバーが付番されています。(再編成される前は3桁のナンバーでした)


そのナンバーから「ODA」の所属する特殊部隊グループ、大隊、中隊が識別できる仕組みになっていて、「ODA」に付番されている4桁のナンバーのうち、「最初の1桁はグループ」、「2桁目が大隊」、「3桁目は中隊」、「4桁目は何番目のチームか」をそれぞれ表しています。
ODA-1XXX → 第1特殊部隊グループのODA
ODA-3XXX → 第3特殊部隊グループのODA
ODA-5XXX → 第5特殊部隊グループのODA
ODA-7XXX → 第7特殊部隊グループのODA
ODA-0XXX → 第10特殊部隊グループのODA
ODA-9XXX → 第19特殊部隊グループのODA
ODA-2XXX → 第20特殊部隊グループのODA
(10月20日追記)
「2ちゃんねるのリンクから来られた方へ」
ブログ機能の「アクセス元」から逆検索?して、過去のやりとりを拝見しましたが 》94の書き込みは私ではございませんので悪しからず・・・


それとも「本人乙」ってただのネタなんですか?
良くわかりませんが「参考になる」とのお言葉はありがたく思います
今日はここまで

「おまけ」①
グリーンベレーで「カウボーイ」と呼ばれているお方です

某ゲームのキャラクターデザインにも起用されました

かっこよすぎですよね?ディ〇ニー映画に出てきそうですw

日本人では絶対成しえない風格ですね
「おまけ」②
某動画でグリーンベレーがネタにされているのが個人的に悲しいです

まぁ映画ネタなんですがね
アメリカ陸軍特殊部隊(U.S.Army Special Forces)
アメリカ陸軍特殊作戦コマンド組織内の特殊部隊で、特殊部隊資格課程を修了し該当する部隊に所属した兵士だけが着用を許される「緑のベレー帽」から因んで「グリーンベレー」(Green Berets)とも呼ばれます。

「入隊資格」
・志願者であること
・現役勤務の男性軍人であること
・米国籍を保有していること
・空挺資格保有、または空挺訓練へ志願できること
・ブーツと戦闘服を着用したままで50メートル泳げること
・陸軍一般適性テストで100ポイント以上を記録できること
・陸軍体力テストで229ポイント(17歳~21歳の基準)以上を記録できること
・レンジャー/特殊部隊体力テストに合格できること
・医療健康基準が陸軍規定40-501に合致すること
・秘密取扱資格(セキュリティクリアランス)保有、またはそれを取得できる見込みがあること
・現在のMOS(軍事特技区分)または基本兵科を特殊部隊の陸軍職種区分に変更できること
・飛行士や軍医などある特定のMOSまたは兵科で現在勤務していないこと
・新兵から一等兵の場合はMOSにおける「歩兵」または「火力支援歩兵」の資格のみを保有していること
・入隊後、最低36ヵ月間は勤務できること
・以前に特殊部隊を除隊していないこと
・軍法会議を含めて交通違反以外の逮捕歴がないこと
・二親等中に精神異常者や自殺者がいないこと
1961年からグリーンベレーの採用と同時に使われ始めたグリーンベレーの記章

記章のリボンにはラテン語で「DE OPPRESSO LIBER」(抑圧から民を解放する)と入れられており、グリーンベレーらしいモットーでもあります。
Special Forcesクレストのデザイン自体は、特殊部隊「グリーンベレー」の原点でもある第2次世界大戦中の連合軍であったイギリスコマンド部隊「ブリティッシュコマンド」や、アメリカコマンド特殊任務部隊の「悪魔の旅団」と西部開拓時代のインディアンが合わさった物です。
クレストの矢はアメリカ陸軍のインディアンスカウトが使用したと言われる弓矢の矢をモチーフにしています。
特殊任務部隊「悪魔の旅団」のパッチ形状は、この鏃(やじり)を部隊SSIのデザインにしました。
西部開拓時代での米陸軍はインディアンの部隊を保有しており、インディアン達は敵見方共にゲリラ戦に精通していました。
その理由から特殊部隊ではインディアンの矢をデザインのモチーフにした物が多いのとの事です。
剣はイギリスコマンド部隊である「ブリティッシュコマンド」の流れを組む「フェアバーン・シークス・ファイティングナイフ」の「OSSダガー」が由来とされています。
特殊任務部隊(SMU)のデルタフォースや海軍特殊戦開発グループ(DEVGRU)のように、活動内容や存在そのものが黙秘される部隊とは違い、グリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)やNavy SEALsなどメディアにも取り上げられるオープンな部隊は「特殊作戦部隊(SOF)」と呼ばれます。
・SMU = special mission unit
・SOF = Special Operations Forces
アメリカ特殊部隊の元祖は18世紀半ばにイギリスとフランスが戦った「フレンチ・インディアン戦争」での民兵組織(不正規戦部隊)が始まりとされています。
※同戦争は「レンジャー」の起源とも言われております。
「第75レンジャー連隊についてへ」

1942年第二次世界大戦時にアメリカ兵やカナダ軍の兵を中心に、ドイツ占領下のノルウェーで特殊作戦を行うことを目的とした「第1特殊任務部隊」が編制されたのが、後の「グリーンベレー」と言われております。
第1特殊任務部隊(1st Special Service Force)

別名「悪魔の旅団」(Devil's Brigade)


このパッチ見たことある人多いのでは?
現在では悪魔の旅団の追悼パッチになっていますね
アメリカ陸軍のレンジャーがイギリス軍のコマンド特殊訓練施設で訓練を受けてイギリス軍コマンドの指揮下で活動した同時期に、第1特殊任務部隊の半数もイギリス軍より訓練を受け、訓練を終えたアメリカ兵とイギリス連邦自治領カナダ軍将兵で構成されました。
(赤いパッチ内の「USA CANADA」の意味はこのアメリカ軍とカナダ軍の構成からきています。形が鏃(やじり)なのは上記にて説明済み)
その後正規の戦闘部隊として「第1レンジャー部隊」(後の第75レンジャー連隊)と共にイタリア戦線に投入され大活躍をした他に、アメリカの軍隊や特殊部隊の育成・訓練も行い、現在でも第1レンジャー部隊と第1特殊任務部隊の訓練プログラムはアメリカ陸軍達に兵士としての資質・能力・力量・統率力を提供し続けています。
第二次世界大戦終結後イデオロギーの対立が世界を東西に二分した「冷戦」が始まります。
イデオロギー=社会に支配的な集団によって提示される観念
※簡単に言いますと戦争が終わったらアメリカとイギリスの資本主義、ソ連の共産主義が元に戻り、再び悪口を言い合って喧嘩になりました。

冷戦中にアメリカ軍の特務機関「OSS」(Office of Strategic Services)とレンジャー部隊出身を中心に「第10特殊部隊グループ(10th SFG)」を創設
SFG= Special Forces Group
1953年になると「10th SFG」は西ドイツへ派遣され、アメリカ軍はノースカロライナ州フォート・ブラッグ陸軍基地に残る部隊を拡大して、「第77特殊部隊グループ(77th SFG)」を編制
1960年になりベトナム戦争が始まると当時のアメリカ合衆国大統領だった「ジョン・F・ケネディ」が議会にて「冷戦下では秘密戦争が主で特殊部隊が必要である」と発言しました。

この発言から「5th SFG」がフォート・ブラッグ陸軍基地にて「特殊部隊」として制式に創設され、ベトナム戦争で特殊作戦に参加
そしてケネディ大統領は同年にフォート・ブラッグ陸軍基地を訪れた際に、特殊部隊員たちを励まし、奮い立たせました。
この訪問以降特殊部隊グループに所属している兵士には「緑色のベレー帽」の着用が認められ、後に「グリーンベレー」の名前で呼ばれるようになります。

※当時伝統を重んじる軍の上層部はベレー帽の着用に反対でしたが、ケネディー大統領が、「彼らは特別だ。期待している。」と言った事で即決したそうです。
(ケネディーが「ピンクの迷彩服着ろ」って言ったら着ますかね?)
このベトナム戦争から陸・海・空・海兵隊において、不正規戦部隊の編成が開始されはじめます。
ベトナム戦争後は「人権外交」により「CIA」が弱体化し、特殊部隊も縮小化が行われました。
グリーンベレーなどの特殊部隊は作戦行動の機密が高いため、正規の部隊とは別に運用されることが多く指揮系統も異なっていた為、特殊部隊はベトナム戦争後期頃から軍の内部において孤立した存在となっており、人員削減を繰り返し縮小化されていたそうです。
1981年に「ロナルド・レーガン」大統領が就任すると、「強いアメリカ」を目標に掲げたレーガン政権は軍事を強固にし、特殊部隊の勢力は取り戻されて「CIA」も復活
グリーンベレーも「1st SFG」を再編成され、大規模な戦争から小規な模紛争にまで、様々な戦争に対処できる部隊となりました。

その後1989年の東欧革命・マルタ会談(冷戦終結宣言)により世界大戦のような大規模な戦争は起こりませんでしたが、大国によるイデオロギーや国力に押されていた民族や宗教問題による紛争が世界中で勃発する結果となったそうです。
その為特殊部隊の重要性がさらに増加し、グリーンベレーも湾岸戦争に投入されました。
現在では主にアフガニスタンでの対テロ作戦に参加しており、「要人警護」「直接攻撃」「偵察」「現地民の支援」「医療支援」「非正規戦」「情報戦」などかなり広い範囲での戦闘を行っています。



グリーンベレーの凄い所は「文武両道」な所です
主な任務はゲリラ戦と他国のゲリラ戦部隊・特殊部隊の育成と訓練で「ハーツ&マインズ」と呼ばれる「人心獲得作戦」など、敵地での教育活動やアメリカの味方を作るために現地民と会話できる語学力を備えており、「医学」「工学」「情報」「通信」技術も備えた世界から見てもトップクラスの「天才」が集まった、まさに「エリート」部隊となっています。


2008年からの組織構成(wikiより転載)

各担当地域と「beret flash」の紹介

「US ARMY SPECIAL FORCES CREST」 (米陸軍特殊部隊クレスト)
AG44制服やブルードレスの胸・エポレットに着用の他にベレー帽のフラッシュに装着します(ベレーフラッシュの場合は下士官のみです)
「第1 SFG」 太平洋担当
・モットー=「アジアで1番」
1st Special Forces Group beret flash (第1 特殊部隊グループ ベレーフラッシュ)

第1 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第3 SFG」 欧州・アフリカ担当
・モットー= 「残りの部分からベストは来る」、「我々は悪い奴に悪いことを」、「熱心な奴に困難は続かない」
3th Special Forces Group (ABN) beret flash (第3 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)
・ABN = Airborne

第3 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第5 SFG」 中央担当
・ニックネーム=「静かなプロフェッショナル」
・モットー=「強さと名誉」
5st Special Forces Group beret flash (第5 特殊部隊グループ ベレーフラッシュ)
「ベトナムフラッシュ」

「ベトナムスカルフラッシュ」

第5 特殊部隊グループ 「フラッシュ記章var」

「第7 SFG」 アメリカ大陸担当
・ニックネーム=「悪魔の旅団」
・モットー=「Lo Que Sea, Cuando Sea, Donde Sea」 (スペイン語で「何処にいても見つけ出す」)
7th Special Forces Group (ABN) beret flash (第7 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第7 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第10 SFG」 欧州担当
・モットー = 「The Best」
10th Special Forces Group (Airborne) beret flash (第10 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第10 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第19 SFG」 予備軍
・モットー=「何時でも常に任意の場所へ」
19th Special Forces Group (ABN) beret flash (第19 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第19 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

「第20 SFG」 予備軍
20th Special Forces Group (ABN) beret flash (第20 特殊部隊グループ(空挺)ベレーフラッシュ)

第20 特殊部隊グループ(空挺) 「フラッシュ記章var」

※19と20は担当地域が特に指定されておらず、必要ならば他のグループが補強や交代として派遣されることがあります。
「活動停止済みグループ」
第6特殊部隊グループ (6th Special Forces Group / 6th SFG)

第8特殊部隊グループ (8th Special Forces Group / 8th SFG)

第11特殊部隊グループ (11th Special Forces Group / 11th SFG)


第12特殊部隊グループ (12th Special Forces Group / 12th SFG)

(1972~現在)

「その他」
特殊部隊のトレーニンググループフラッシュ

特殊部隊グループ研修センターのフラッシュ

特殊部隊戦スクールフラッシュ

ジョン·F·ケネディ特殊戦センター フラッシュ

現役の特殊部隊グループは「第1・第3・第5・第7・第10」で定員は1765名、「本部&本部付き中隊、第1・第2・第3・第4の4個大隊」グループ支援中隊から構成されています

※細かい計算は「Wikipedia」をご参照下さい
「Aチーム」
一つの特殊部隊グループの構成は、12名編成のアルファ作戦分遣隊「ODA」(Operation Detachment Alfa)6個(12×6=72)
12名編成のチームで、指揮官1名(大尉)、副官1名(准尉長または准尉)、「チーム」作戦下士官1名(曹長)、「情報」作戦補佐下士官1名(1等軍曹)、兵器専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、工兵専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、通信専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、医療衛生専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)となっています。
「Bチーム」
中隊本部の役割を果たす11名編成のブラヴォー作戦分遣隊「ODB」(Operation Detachment Bravo)を併せた1個中隊
11名編成で、特殊部隊中隊の本部として機能。
中隊長1名(少佐)、中隊副官1名(大尉)、中隊付き准尉1名(准尉長)、中隊付き先任曹長1名(上級曹長)、「チーム」作戦下士官1名(曹長)、「情報」作戦補佐下士官1名(1等軍曹)、通信専門家2名(1等軍曹と2等軍曹)、医療衛生専門家1名(1等軍曹)、補給下士官1名(2等軍曹)、NBC(核・生物・化学)兵器対策下士官1名(3等軍曹)となっています。
※補給およびNBC兵器対策下士官は特殊部隊資格課程を修了していない支援要員で、特殊部隊所属ではあるがグリンベレーではないそうです
「Cチーム」
大隊本部の役割を果たす37名編成のチャーリー作戦分遣隊「ODC」(Operation Detachment Charlie)
37名編成で特殊部隊大隊の本部として機能
人員構成は、大隊長(中佐)、大隊副官(少佐)、大隊付き准尉(准尉長)、大隊付き先任曹長(上級曹長)を中心として「情報」「作戦」「兵站」「通信」「工兵」「医療衛生」民事等多様なスタッフが揃っているそうです
「グループHHC」
89名編成で特殊部隊グループの本部として機能
人員構成は、司令官(大佐)、副司令官(中佐)、副官(少佐)、部隊付き最先任上級曹長(上級曹長)を中心としており、本部付き中隊長(少佐)、部隊付き准尉(准尉長)、「総務or人事」「情報」「作戦」「兵站」「通信」「工兵」「医療衛生」「民事」心理作戦等多様なスタッフが揃っているとの事
「アルファ作戦分遣隊の識別方法」
アルファ作戦分遣隊(ODA)には「ODA-1234」のように4桁のナンバーが付番されています。(再編成される前は3桁のナンバーでした)


そのナンバーから「ODA」の所属する特殊部隊グループ、大隊、中隊が識別できる仕組みになっていて、「ODA」に付番されている4桁のナンバーのうち、「最初の1桁はグループ」、「2桁目が大隊」、「3桁目は中隊」、「4桁目は何番目のチームか」をそれぞれ表しています。
ODA-1XXX → 第1特殊部隊グループのODA
ODA-3XXX → 第3特殊部隊グループのODA
ODA-5XXX → 第5特殊部隊グループのODA
ODA-7XXX → 第7特殊部隊グループのODA
ODA-0XXX → 第10特殊部隊グループのODA
ODA-9XXX → 第19特殊部隊グループのODA
ODA-2XXX → 第20特殊部隊グループのODA
(10月20日追記)
「2ちゃんねるのリンクから来られた方へ」
ブログ機能の「アクセス元」から逆検索?して、過去のやりとりを拝見しましたが 》94の書き込みは私ではございませんので悪しからず・・・


それとも「本人乙」ってただのネタなんですか?
良くわかりませんが「参考になる」とのお言葉はありがたく思います
今日はここまで

「おまけ」①
グリーンベレーで「カウボーイ」と呼ばれているお方です

某ゲームのキャラクターデザインにも起用されました

かっこよすぎですよね?ディ〇ニー映画に出てきそうですw

日本人では絶対成しえない風格ですね
「おまけ」②
某動画でグリーンベレーがネタにされているのが個人的に悲しいです

まぁ映画ネタなんですがね
Posted by ロマン at 01:38
│■アメリカ陸軍特殊部隊群(グリーンベレー)Green Berets│グリーンベレーについて
この記事へのコメント
こんにちは、某FPS再現をしている日本人ゲーマーさんでこんな方もいらっしゃいますよww
http://livedoor.blogimg.jp/zan_woo/imgs/b/d/bdfa1190.jpg
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Posted by ざき
at 2014年07月23日 15:44

ざき様
コメントありがとうございます
以外と言っては失礼ですが再現レベル高くてビックリしましたw
(特に右側の人)
コメントありがとうございます
以外と言っては失礼ですが再現レベル高くてビックリしましたw
(特に右側の人)
Posted by ロマン
at 2014年07月24日 00:03
