2014年08月07日

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

皆様こんにちは



今回はグリーンベレーのスナイパー使用武器「M2010」の考察をしてみたいと思います。



☆アメリカ合衆国軍(ブログの指針説明へ)☆←読んで下さると嬉しいです。



「10th Special Forces Group」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察




2013年フォートブラッグ陸軍基地にて、グリーンベレーの狙撃手が使用するスナイパーライフルとSPRが公開されました。

・SPR = Special Purpose Rifle

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察









「XM2010 / M2010」ESR

・ESR = Enhanced Sniper Rifle

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

レミントン社製造







M24の改良型である「M24E1」をアメリカ陸軍が採用した事により「XM2010」との名称になりました。

「XM」 とは「X」指定の実験段階で「M」はモデル、つまり「実験中のモデル」を表しているそうで、2010年12月以降からは実験を終えて正式採用され「M2010」との名称になっているようですが、まだXM2010の表記が多く見られますね?

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

説明では「M2010」と表記していましたが、刻印は「XM2010」のままです

※2011年の時点ではアフガニスタンに展開する部隊に「XM2010」を少なくとも2500丁配備する計画だったらしいですが、少ない部類に入ります。









「スペック」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察


・300ウィンチェスターマグナム弾使用

・ボルトアクション方式

・7,95 kg

・マガジン容量 5発











2010年に「XM2010」を陸軍が採用しましたが、「XM2010」への300ウィンチェスターマグナム弾使用の構想自体は1988年頃から存在しており、「M24」をベースに選んだ理由は「M24」を選んだ選考委員会の一部メンバーにグリーンベレーの隊員(M24のプロジェクトを最初に始めた人)がいて、「M14」や「M21」を上回ることが可能なボルトアクションライフルの開発を望んでいたからだそうです。


「M14」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察




「M21」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察








グリーンベレーは7.62x51mmNATO弾以上に飛距離のある「300ウィンチェスターマグナム弾」を使用できるように、「M24」に300ウィンチェスターマグナム弾(7.62×66mm)用のチャンバー装備を希望しましたが、陸軍内で7.62x51mmNATO弾以上に変わるライフル弾を採用するのに「適切な口径を選定(トライアル)するには2年かかる」と言われた為、グリーンベレーは「M24」に7.62x51mmNATO弾を使用し続ける事を渋々決定しました。

「M24 SWS」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察


「米軍「M24 SWS」と「M40」についての考査へ」









その後長い月日を経て、ついにグリーンベレーの要望を委員会が承諾

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

「M24」はもともとマグナムサイズの弾使用を想定して構築されたロングアクション使用のレミントンのモデル700を念頭にしていた為、特に問題なく300ウィンチェスターマグナム弾(7.62×66mm)のチャンバーとバレルが装備され、グリーンベレーは最初に運用の機会を得ました。

※一般陸軍の「M24」は7.62mm NATO弾使用のままでしたが、この運用を切っ掛けに300ウィンチェスターマグナム弾使用が増えました










その後「M24E1 / XM2010」からは「M24 SWS」の機関部を基礎に使用する弾を7.62mm NATO弾から、300ウィンチェスターマグナム弾へ正式に変更され、レミントン社のストックとシャーシを装備して改良。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察


グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

24インチバレルを装備し重たくなった弾を安定して飛ばせるように、1:10のツイストレートで旋条(ライフリング)されています。







AAC社製の「ブラックアウトマズルブレーキ90T」と「タイタンサプレッサー」を標準装備

AAC=Adovanced Armament Corp

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察



※今残っている「M24 SWS」は今後「XM2010 」と同仕様にアップグレードされていく予定です。











なぜ戦闘地域が広大になった現在、約2000mの射撃ができる12.7mm(50口径)使用の「M107バレットライフル」を差し置いて、「M24」を改良したかと言いますと、理由は「精度」にあります。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

※陸軍採用は「M107」になります


「米軍バレットM82の考察へ」←宜しければどうぞ








バレットライフルの有効射程距離は2000Mもありますが、1000M先のターゲットに対し約25インチ(約635mm)内の精度です。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察







M2010の有効射程距離は約800m~1200mですが、1200M先のターゲットに対し8インチ~10インチ内の精度を保ちます。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察







「MOA表記」

※十兵衛軍曹様助言により訂正(自作イラスト削除)

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察










因みに同じくレミントン社から発表されています「MSR」は「ESR」と似ていますが別物になります。

MSR=Mountain Safety Research

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察





「XN2010 ESR」は「M24 SWS」のレシーバーと機関部にMSRと同じストックとシャーシを組み合わせています。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察






「MSR」は7.62mmNATO弾、.300ウィンチェスターマグナム弾、.338ラプア・マグナム弾等などに対応し、数分程の作業で各種類の銃身と口径へ変換が出来る様に、新設計のレシーバーと機関部を採用しています。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

(ストックだけ同じ物ってことですね)










「M2010」のSWS

SWS=スナイパーウェポンシステム

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察










「サバゲーでの運用」


ARES社製「MS338」「MS700」(エアガンの製品名)

注意点としては338ラプアマグ弾仕様と308ウィンマグ弾仕様があります。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察








マガジンが小さい方(赤丸内)が今回上記でご紹介させていただきました「300ウィンチェスターマグナム弾」使用です。

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察





「300ウィンチェスターマグナム弾」

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

グリーンベレー使用武器「M2010」の考察

338ラプア・マグナム弾の方が大きいです










今日はここまで









グリーンベレー使用武器「M2010」の考察




カスタムBDUの考察と作成依頼
ブラストゲージ・システムの考察
「CCU」の考察
グリーンベレー使用ボディアーマーについての考察
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この記事へのコメント
初めてコメントします。
狙撃銃に興味がありまして、
拝読させていただきました。

ところでバレットの精度ですが、
1000メートルで25インチならば
約63センチですので、歩兵の小銃より
短い範囲内の集弾で済むと思いますが
図は円の範囲が6メートルくらいに見えます。

そしてM2013の精度が1000メートルで
1インチというのは0.1MOAに相当します。

1キロから2.54センチの集弾というのは?
1キロ先の500円玉を撃てる精度です。

もしや、これは10インチの間違いでは?

・・・ないでしょうか?

正解なデータをお願いいたします。


知りたいのは本当の話です。
Posted by 十兵衛軍曹 at 2014年08月07日 01:51
かく言う私も『M2010』の表記を、
『M2013』と間違えてしまいました。

いやはや、お恥ずかしい(笑)
Posted by 十兵衛軍曹 at 2014年08月07日 01:55
十兵衛軍曹様

はじめまして


m(_ _)m



実は私もMOAに関して疑問に思っていました

1インチ=0.1MOAですね、ありがとう御座います

何故か海外ですと1インチ=.1MOAって書くのが多いですね?「0.1」ではなく・・・



円に関しましては大体わかればいいかな?レベルで書きましたw

(このブログ自体超ミリタリー初心者が書いてますので)





と言いますか海外サイト徘徊してきましたが「M2010が1000Mまで1インチを維持する」って英文はございませんでした。

私の思い込みです、申し訳ありません・・・

情報を統合しますとM2010は200ヤード1 MOA以下のように設定されているのは確実ですかね?





英語ダメダメですがM107に関しましては

「Barrett M107 .50 caliber rifle can hit targets past 2,000 meters, but it is accurate to 2.5 MOA, meaning it would hit within a 25 in (640 mm) area at 1,000 meters. 」

との内容より「バレットM107 50口径ライフルは2000メートルを超えて目標hへ達することができますが、1000メートルで25インチ(640ミリメートル)のエリア内に当たると考えられ、2.5MOA正確です」

と訳しました。





今回色々ミスを教えていただきありがとうございました

こう言ったコメントは勉強になるため大歓迎です



ガチな内容は全く出来ませんが今後も「初心者の初心者による初心者のためのミリブロ」を目指して行きたいと思います
Posted by ロマンロマン at 2014年08月07日 09:16
ありがとうございます(*^^*)

いや〜狙撃データの話って、
ワクワクしちゃうんですよ私。
Posted by 十兵衛軍曹 at 2014年08月07日 11:04
十兵衛軍曹様

実はブログ拝見いたしましたw


ガチガチのスナイパーで「レベル高!」って思いましたよ


「山猫は眠らない」は私も大好きです
Posted by ロマンロマン at 2014年08月07日 11:08
いやはや、お恥ずかしい( ̄▽ ̄)

ミリタリーに関係のない話の方が
圧倒的に多いですけどね(笑)
Posted by 十兵衛軍曹 at 2014年08月11日 07:31
修正記事を隅々まで拝見いたしました。

実に素晴らしいです。
弾の比較写真とMOA表記の構図の
センスが特に感動いたしました。

とても良い記事だと思います。
Posted by 十兵衛軍曹 at 2014年08月14日 02:46
十兵衛軍曹様

コメントありがとう御座います。

m(_ _)m


センスが良く素晴らしいのは全て先人様ですよ

私は二番煎じにしか過ぎませんからw
Posted by ロマンロマン at 2014年08月14日 11:54