2014年10月11日
ブラストゲージ・システムの考察
以前「軍やサバゲーにおけるヘルメット使用の考査」にて
戦争における兵士の死亡率は銃弾によるものではなく、砲弾による破片や爆風による死亡率であり、今現在も変わらずの死亡原因であると言う事をご紹介させていただいたかと思います。
今回はその延長上的な内容になります
社会における「事故」や戦争中に発生した衝撃波などを人体に浴びると、外見上は何ともありませんが体内の臓器がダメージを受けている事があります。
中でも人体でもっとも深刻なダメージを受けてしまう部位が「脳」になります
その脳の障害において代表的な症例として挙げられますのが「外傷性脳損傷」(がいしょうせいのうそんしょう)です
軍では良く略称である「TBI」 と呼びます
※TBI = Traumatic brain injury
「TBI」とは簡単に言えば頭部に物理的な衝撃が加わた為に起こる脳の損傷です
私たちのように一般的な「TBI」の原因は「交通事故」や「転倒」などの事故からですが、米軍では戦闘中の負傷からの例がもっとも多く挙げられています。
特に1990年代以降は「大軍(アメリカ)」と「少数のテロリスト」による非対称戦争が多くなり、地雷やIED(即席爆発装置)の使用が増えました。
その為、爆弾による爆風を受ける兵士の数が増加し、外見は何とも無いですが深刻な「外傷性脳損傷」を受けていたことが後に判明する事例も増加
しかも戦争が終わり兵士が国に帰還しますが「記憶障害」や「歩行障害」などの後遺症が残ってしまっている例が上がり、アメリカ政府は2009年に診断基準の変更を行いました
政府が2001年~2009年まで約14万人の兵士が「TBI」を受傷したとの結果をとりまとめていますが
個人的にまとめた情報としてはイラクやアフガニスタンでの紛争に参加した兵士の他に、戦闘機のパイロットも過度な重力圧により「TBI」となっている為、TBIを経験しているアメリカ兵士の数は実際(推定)20万人以上になると思われます。
陸軍や海兵隊などは2008年頃から「ヘルメットセンサー」の開発を行い、脳に及んだ衝撃波のデータを記録する装置を使用しています
ヘルメット中央のヘッドセンサーの他にサスペンションパッドなども使用されています
そして今回ご紹介するのが、BlackBox Biometrics社製の「ブラスト ゲージ」になります
「ブラスト ゲージ」 (風圧計測)
※開発はDARPAです
・DARPA = Defense Advanced Research Projects Agency (アメリカ防総省国防高等研究事業局 )
「使用方法」(動画)
ブラストゲージの技術実証プログラム実施は2011年からでしたが、テスト期間を経て委員会の承認後、正式にブラストゲージを使用し始めたのは2013年からとの事です
ブラストゲージ自体は「頭部」、「胸部」、「肩」 の3台セットなります
・H = Helmet (頭部)
・S = Shoulder (肩)
・C = Chest (胸部)
EODなど爆発物に対して危険な任務を行う兵士はブラストゲージ「3個」セットの使用ですが、それ以外の兵士は基本「1個」の使用だそうです
・EOD = Explosive Ordnance Disposal
※調査・テストを兼ねている兵士も3個みたいです
各部位の装備に取り付けて、爆風によって受けたダメージを衛生兵が専用の判断器を使用し外傷性脳損傷の詳細なデータを提供・収集します
私は今回アーマーの胸部に付けたかった為、胸部用の「青」を購入しましたが、実戦なら上記で述べてきた様にヘルメットへの取り付けが望ましいですかね
今回ご紹介に使用したブラストゲージはミリブロにて「キョーもSAP」を執筆されておられる
キョー様が作成された物を、ご購入させていただきました
この場をお借り致しましてお礼申し上げます。
この度は、ありがとうございました。
m(_ _)m
実は以前「全快娘様」が作成されたブラストゲージを狙っていたのですが、世の中そんなに甘くはなく即売り切れになってしまい、入手できませんでした・・・
商品名「ダミーブラストゲージ:全快娘エディション」
半ば諦めかけていた時にキョー様が作成された、ブラストゲージ販売のミリブロ記事を読んだ時は「蜘蛛の糸を見たカンダタ」って感じでしたw
「どっちがリアルか?」なんて無粋な事はしません
どちらの御仁も形にしてくれるだけでなく、皆様に販売して下さるだけで感謝感激ですから・・・
※2016年 12月追記
2016年に「ブラストゲージは一貫性・信頼性に欠ける」としてお役御免になりました
ペンタゴンが「ブラストゲージは、訓練や戦闘環境で一貫性と信頼性の高いデータを提供していなかった」と製品が希求していたものに満たなかった実態を示したそうです。
しかしながら、2011 年から陸軍での支給が始まって、海軍やMARSOCなどが2016年まで実際使用していたみたいですから
その辺りまでの装備で使用しても問題は無さそうですよ
今日はここまで
戦争における兵士の死亡率は銃弾によるものではなく、砲弾による破片や爆風による死亡率であり、今現在も変わらずの死亡原因であると言う事をご紹介させていただいたかと思います。
今回はその延長上的な内容になります
社会における「事故」や戦争中に発生した衝撃波などを人体に浴びると、外見上は何ともありませんが体内の臓器がダメージを受けている事があります。
中でも人体でもっとも深刻なダメージを受けてしまう部位が「脳」になります
その脳の障害において代表的な症例として挙げられますのが「外傷性脳損傷」(がいしょうせいのうそんしょう)です
軍では良く略称である「TBI」 と呼びます
※TBI = Traumatic brain injury
「TBI」とは簡単に言えば頭部に物理的な衝撃が加わた為に起こる脳の損傷です
私たちのように一般的な「TBI」の原因は「交通事故」や「転倒」などの事故からですが、米軍では戦闘中の負傷からの例がもっとも多く挙げられています。
特に1990年代以降は「大軍(アメリカ)」と「少数のテロリスト」による非対称戦争が多くなり、地雷やIED(即席爆発装置)の使用が増えました。
その為、爆弾による爆風を受ける兵士の数が増加し、外見は何とも無いですが深刻な「外傷性脳損傷」を受けていたことが後に判明する事例も増加
しかも戦争が終わり兵士が国に帰還しますが「記憶障害」や「歩行障害」などの後遺症が残ってしまっている例が上がり、アメリカ政府は2009年に診断基準の変更を行いました
政府が2001年~2009年まで約14万人の兵士が「TBI」を受傷したとの結果をとりまとめていますが
個人的にまとめた情報としてはイラクやアフガニスタンでの紛争に参加した兵士の他に、戦闘機のパイロットも過度な重力圧により「TBI」となっている為、TBIを経験しているアメリカ兵士の数は実際(推定)20万人以上になると思われます。
陸軍や海兵隊などは2008年頃から「ヘルメットセンサー」の開発を行い、脳に及んだ衝撃波のデータを記録する装置を使用しています
ヘルメット中央のヘッドセンサーの他にサスペンションパッドなども使用されています
そして今回ご紹介するのが、BlackBox Biometrics社製の「ブラスト ゲージ」になります
「ブラスト ゲージ」 (風圧計測)
※開発はDARPAです
・DARPA = Defense Advanced Research Projects Agency (アメリカ防総省国防高等研究事業局 )
「使用方法」(動画)
ブラストゲージの技術実証プログラム実施は2011年からでしたが、テスト期間を経て委員会の承認後、正式にブラストゲージを使用し始めたのは2013年からとの事です
ブラストゲージ自体は「頭部」、「胸部」、「肩」 の3台セットなります
・H = Helmet (頭部)
・S = Shoulder (肩)
・C = Chest (胸部)
EODなど爆発物に対して危険な任務を行う兵士はブラストゲージ「3個」セットの使用ですが、それ以外の兵士は基本「1個」の使用だそうです
・EOD = Explosive Ordnance Disposal
※調査・テストを兼ねている兵士も3個みたいです
各部位の装備に取り付けて、爆風によって受けたダメージを衛生兵が専用の判断器を使用し外傷性脳損傷の詳細なデータを提供・収集します
私は今回アーマーの胸部に付けたかった為、胸部用の「青」を購入しましたが、実戦なら上記で述べてきた様にヘルメットへの取り付けが望ましいですかね
今回ご紹介に使用したブラストゲージはミリブロにて「キョーもSAP」を執筆されておられる
キョー様が作成された物を、ご購入させていただきました
この場をお借り致しましてお礼申し上げます。
この度は、ありがとうございました。
m(_ _)m
実は以前「全快娘様」が作成されたブラストゲージを狙っていたのですが、世の中そんなに甘くはなく即売り切れになってしまい、入手できませんでした・・・
商品名「ダミーブラストゲージ:全快娘エディション」
半ば諦めかけていた時にキョー様が作成された、ブラストゲージ販売のミリブロ記事を読んだ時は「蜘蛛の糸を見たカンダタ」って感じでしたw
「どっちがリアルか?」なんて無粋な事はしません
どちらの御仁も形にしてくれるだけでなく、皆様に販売して下さるだけで感謝感激ですから・・・
※2016年 12月追記
2016年に「ブラストゲージは一貫性・信頼性に欠ける」としてお役御免になりました
ペンタゴンが「ブラストゲージは、訓練や戦闘環境で一貫性と信頼性の高いデータを提供していなかった」と製品が希求していたものに満たなかった実態を示したそうです。
しかしながら、2011 年から陸軍での支給が始まって、海軍やMARSOCなどが2016年まで実際使用していたみたいですから
その辺りまでの装備で使用しても問題は無さそうですよ
今日はここまで
Posted by ロマン at 14:11
│■アメリカ陸軍(U.S.Army)│小物│■第75レンジャー連隊(75th Ranger Regiment)│小物│■アメリカ陸軍特殊部隊群(グリーンベレー)Green Berets│小物│■アメリカ海兵隊(Marines)│小物│■アメリカ海兵隊特殊作戦部隊(MARSOC)│小物│■アメリカ空軍(USAF)│装備
この記事へのコメント
尋問していた民間人らしき人物が爆弾を隠し持っていたってこともよくあるみたいですしね。
今回アホガンでも、部隊員がそれで命を落とす場面に遭遇してしまいましたw
今回アホガンでも、部隊員がそれで命を落とす場面に遭遇してしまいましたw
Posted by OKyou-MET3 at 2014年10月13日 20:51
OKyou-MET3様
コメントありがとうございます
自爆テロですか・・・
生きてい事は同じですが、世界観がまるで違いますよね・・・
コメントありがとうございます
自爆テロですか・・・
生きてい事は同じですが、世界観がまるで違いますよね・・・
Posted by ロマン at 2014年10月14日 20:00