2014年06月02日

米軍グレネードランチャーについての考察 

皆様こんにちは





今回は米軍の使用するグレネードランチャーについて、考察してみたいと思います。



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米軍グレネードランチャーについての考察 




「M203 動画」









手榴弾を兵士が投げた距離以上に飛ばす目的で作られたのがグレネードランチャーになります。


初期の頃はライフルなどの銃身に発射装置を取り付け、空砲などで専用の擲弾や固定した手榴弾を撃ち出す使用でした。

(兵士が投げる手榴弾で約50m 発射装置で約250m)

米軍グレネードランチャーについての考察 

しかし、空砲や専用の弾を用意しなけらばならなく、自動小銃の場合は発射ガスのパイプを閉じなければならない手間もありました。

(無論重大事故も多発)






そして1968年に開発され、現在も使用され続けているのがM203 グレネード・ランチャーです

米軍グレネードランチャーについての考察 

米軍グレネードランチャーについての考察 

1968年はAAI社が生産  1971年以降は製造契約がコルト社へと移行しています。

AAI=Aircraft Armaments industrial (ハントバレー、メリーランド州に本社があります)





アサルトライフルのハンドガード下へ装着する事が出来、ライフルとグレネードの同時運用を可能としました。

有効射程距離は約350m~400m 

迫撃砲に相当する威力があり「40mm×46グレネード」「照明弾」「榴弾」「発煙弾」「催涙ガス弾」「バックショット弾」が使用可能です。

米軍グレネードランチャーについての考察 







「M203」

M16(A1) (A2) (A3)は専用のハンドガード使用にて装着(簡単に外せません)

米軍グレネードランチャーについての考察 





「M203A1」

下部ハンドガードかレイルの下面だけを外して、アウターバレルとデルタリングにて装着します。

米軍グレネードランチャーについての考察 

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「M203A2」

ピカニティー・レイル使用にて装着可能で、取り外しも簡単に出来ます

米軍グレネードランチャーについての考察 

米軍グレネードランチャーについての考察 







「M203 PI」

ステアーAUG・H&K G3・MP5・AKM・AK-74などに装着できるモデルです

米軍グレネードランチャーについての考察 

米軍グレネードランチャーについての考察 

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(余談)

グレネードランチャーのバレルの長さは

M203=12インチ(305mm)

M203A1=9インチ(229mm)

M203A2=12インチ(305mm)








そして2006年のトライアルにてM203の後継機として選ばれたのがH&K社「M320 GLM」になります。
GLM=Grenade Launcher Module

米軍グレネードランチャーについての考察 

米軍グレネードランチャーについての考察 

M203と同じグレネード弾が使用可能でき、ライフルに装着したまま、もしくは単体での使用も可能です。

さらにトリガー方式がM203「シングルアクション」に対しM320は「ダブルアクション」となった為、不発の度に再装填する必要がなくなりました。





グレネード弾の装填方法がバレルを左側へスイングアウトさせる方式になった為、M203の時には使用出来なかった長いサイズのグレネード弾も使用可能になりました。

米軍グレネードランチャーについての考察 

米軍グレネードランチャーについての考察 




「M320 GLM 動画」










「エアガンについて」


M203は古い部類に入りますのでM203A1でご紹介したいと思います。



M203A1は次世代M4に装着出来ませんのでご注意を


※CAWは次世代M4用M203を販売していますが、M203A2を買って次世代M4のレイルに取り付けた方が早いです


G&P

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金属フレームとリアルなのですが何故か「サイズ違い」「TANカラー」「スカルフロッグ刻印」などの種類もあります、無難にブラックカラーの9インチをお勧めします。




AD Classic

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値段も安く、M203A1とM203A2両方に変更可能な所が魅力的です、クオリティは値段相応でプラスチック多めですが

サイズはロングとショートでありますが、M4はショートでM16A4はロングで良いと思います。






D-BOYS

米軍グレネードランチャーについての考察 

内容としてはAD Classicと同じ、M203A2にも変更可能でショートとロングサイズがあります。

ただM203のバレルが滑らかにスライドし過ぎなのと、弾の固定が甘いのか簡単抜け落ちます、(弾を装填したまま傾けると、弾と一緒にアウターバレルも落下)バレルは一応金属製






CAW

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G&Pと似ていますが金属の質感はG&Pの方が綺麗で、CAWはトリガー周が一部分プラスチック製と少しクオリティで負けてます。



※G&PとCAWはM203A1とM203A2は個別での販売になっていますが、A2と表記が無く「レイル使用」と書いてある場合が殆どです。






「M320」



東京マルイがM320A1として発売しております

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マルイ専用のグレネード弾が必要になりますが、上記のグレネードより飛距離があります。(弾数を減らしての発砲を推奨)

レイルに取り付け可能ですので、次世代M4にも装着可能です。







「H&K HK69」

米軍グレネードランチャーについての考察 

中折れ単発式のグレネードランチャーですが、ピストルグリップや引き込み式の銃床をなど、特殊な形状をしています。

(海外サイト徘徊中に陸軍と一緒に写っているのを発見、使用している場面を全く見ないのでおまけ程度に)








今日はここまで


次回分岐有り


・(陸軍)「陸軍グレネードランチャーについての考察」へ



・(海兵隊)「海兵隊グレネードランチャーについての考察」へ



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この記事へのコメント
M203を装着したM4の画像を見るとバレルの長さがショートだったりロングだったりグリップついていたりしますが、アメリカ軍的にはここら辺は結構適当なんでしょうか?
Posted by M203 at 2014年12月19日 20:14
M203様

はじめまして

バレルの長さは戦闘地域によって、長くしたり短くしたりしますが特殊部隊のM4A1の話しです。

一般歩兵科ですとM4(A1では無し)の14.5インチバレルを使用し
遠距離はM16A4などでカバーします

但し2013年までの話しですかね?

2014年からM4はM4A1へのアップグレードが進んでいますので、もしかしたら今後、一般でもCQB-Rの使用が見られるかもしれませんね

フォアグリップの使用も、使うか使わないかは使用者次第です
伏せ撃ちなどで邪魔と感じる人は付けなかったり、M4の取り回しを上げたいなら付けるなどですかね
Posted by ロマンロマン at 2014年12月19日 21:18
詳しくわかりやすい解説ありがとうございます
一般歩兵科だと長さはほぼ固定なんですね。

それにしてもM203もですがM16もまだまだ頑張っていたんですね
Posted by M203 at 2014年12月20日 08:36