2014年10月20日
SWCC 「Mk-19」についての考察
「 MK19 40mm Grenade Launcher」
日本名では「Mk19 自動擲弾銃( じどうてきだんじゅう)」
製造はアメリカの民間企業である「サコー・ディフェンス」社と、米国バージニア州フォールズチャーチに本社がある重機械企業体・複合企業の「ジェネラル・ダイナミクス」社です
元々はベトナム戦争当時、メコン川に派遣され南ベトナム解放民族戦線のゲリラ討伐を行っていたブラウンウォーター・ネイビーの哨戒艦艇に搭載する為にアメリカ海軍が開発したのが始まりと言われています。
※「ベトナム戦争」の他に「湾岸戦争(1991年)」「ソマリア内戦(1993年)」「イラク戦争(2003年)」などでアメリカ軍が運用しています。
最初のバージョンは1963年に開発された「Mk18 Grenade」で手回式の連射装置でした。
・「SWCCについてへ」←ブラウンウォーター・ネイビーについてはこちらへどうぞ
1966年になると、より連射力(火力)を必要とし、自動給弾式である「Mk19」が開発され、後の自己給電式40ミリ機関銃の開発に影響を与える事となります。
「1969年のブラウンウォーター・ネイビーとMk19 MOD0(赤丸)」
但し「MOD 0」のモデルは信頼性が低かったそうで、発射ガス圧を受けたボルトが後退して排莢と装填を行う作動方式のせいで「ジャム(弾詰まり)=自爆」と言った事故があり軍の兵器システムとして使用するには安全性も低かったとの事。
その為1971年に「Mk19」の改修が行われ、1972年には改修された「MOD 1」が海軍河川哨戒艇で効果的に運用され、「MK 19」の広い用途が見出されました。
「Mk19 MOD1」
1973年には海軍がさらに「信頼性」「安全性」「メンテナンス性」を向上させた「MOD 2」を開発しました。
1976年に「MK19」はフルモデルチェンジされ「MK 19 MOD3」となり、1983年には陸軍でも「Mk19 MOD3」が採用となりました。
SWCCの「MK19 MOD3」
陸軍では現在、「防衛」や「パトロール」「都市部での運用」および特別な戦術的環境の中でMK 19を使用しています
「海軍の哨戒艦艇」「ハンヴィー」「ストライカー装甲車」「ジープ」などに搭載され、射撃時は通常1個班で行われ、三脚または写真のように車載銃架に搭載されています。
※陸軍ではM2 12.7mm重機関銃と選択されて使用されています。
Mk19の特筆点は「40mmグレネード」を毎分約300~400発の連射速度で発射できる事です
「40mm口径のグレネード弾」
「Mk19」の使用弾薬は主に「M430」(多目的榴弾)になります
北大西洋条約機構諸国では「低速型の40mm×46」と「中速型の40mm×53」で、ソビエト連邦諸国ではケースレス型が運用されています。
※良くM4などに取り付ける「M203」グレネードランチャーは「低速度」擲弾に分類され、対人用の榴弾を発射します。
「Mk19」は「中速度」に部類され、対人・対装甲車両用の多目的榴弾を発射します。
・北大西洋条約機構 = 北大西洋条約に基づきアメリカ合衆国を中心とした北アメリカ(アメリカ合衆国&カナダ)とヨーロッパ諸国によって結成された軍事同盟です。 (良く聴く略称だと頭文字が用いられたNATO(North Atlantic Treaty Organization)です)
「集団防衛」「危機管理」及び「協調的安全保障」の三つを中核的任務としており,加盟国の領土及び国民を防衛することが最大の責務としています。
「Mk19」の最大射程距離は約2240ヤード(2050メートル)で有効射程距離は約1650ヤード(1500メートル)で、上記の「M430」グレネード弾を使用した場合、弾着地点から半径5m以内のターゲットを排除でき、半径15m以内ならば負傷を負わせられます。
直撃では約5cmの装甲を貫通でき、戦闘車両や装甲輸送車に有効なダメージを与えられるなど、集団戦を行う敵に対して特に有効です。
「Mk19の射撃訓練を行うSWCC」
グレネードの威力から敵が船を運用していた場合でも有効なダメージを与える事ができますが、75m未満のターゲットに対して着弾した場合は射撃手自身が被害にあう可能性があります。
その為近距離になりやすいジャングルでの運用例は少なく、海上での運用が良く見受けられます。
※ジャングルでの運用もありますが十分な距離が確保できている時に使用したり、海に出た時に使用する為に搭載しているみたいです
作動方式は「ブローバック・オープンボルト方式」
①レバーを倒す→弾薬が薬室(チャンバー)へ給弾
②引き金を引くと、ボルトが閉鎖して撃針が開放され撃発、弾丸が射出
③発射ガス圧を受けたボルトが後退して排莢と装填を行う。
※安全性を向上させた現在の作動方式でもまれに射撃手を事故に巻き込むことがあるそうで、ジャム(弾詰まり)を起こした場合は薬室(チャンバ-)から弾丸を抜き出しますが、この時にボルトが閉じてしまうと弾丸が爆発してしまうそうです。
「おまけスペック」
・銃身長 41.28cm
・使用弾薬 40x53mm
・作動方式 APIブローバック方式
※API = Advanced Primer Impact (エリコン社製の機関砲に使用されたブローバック方式で、機関銃への採用例は無し)
・全長 109.5cm
・重量 32.92kg(本体のみ)
・発射速度 325rpm
・銃口初速 240.7m/秒
・有効射程距離 1650ヤード(1500メートル)
・最大射程距離 2240ヤード(2050メートル)
今日はここまで
日本名では「Mk19 自動擲弾銃( じどうてきだんじゅう)」
製造はアメリカの民間企業である「サコー・ディフェンス」社と、米国バージニア州フォールズチャーチに本社がある重機械企業体・複合企業の「ジェネラル・ダイナミクス」社です
元々はベトナム戦争当時、メコン川に派遣され南ベトナム解放民族戦線のゲリラ討伐を行っていたブラウンウォーター・ネイビーの哨戒艦艇に搭載する為にアメリカ海軍が開発したのが始まりと言われています。
※「ベトナム戦争」の他に「湾岸戦争(1991年)」「ソマリア内戦(1993年)」「イラク戦争(2003年)」などでアメリカ軍が運用しています。
最初のバージョンは1963年に開発された「Mk18 Grenade」で手回式の連射装置でした。
・「SWCCについてへ」←ブラウンウォーター・ネイビーについてはこちらへどうぞ
1966年になると、より連射力(火力)を必要とし、自動給弾式である「Mk19」が開発され、後の自己給電式40ミリ機関銃の開発に影響を与える事となります。
「1969年のブラウンウォーター・ネイビーとMk19 MOD0(赤丸)」
但し「MOD 0」のモデルは信頼性が低かったそうで、発射ガス圧を受けたボルトが後退して排莢と装填を行う作動方式のせいで「ジャム(弾詰まり)=自爆」と言った事故があり軍の兵器システムとして使用するには安全性も低かったとの事。
その為1971年に「Mk19」の改修が行われ、1972年には改修された「MOD 1」が海軍河川哨戒艇で効果的に運用され、「MK 19」の広い用途が見出されました。
「Mk19 MOD1」
1973年には海軍がさらに「信頼性」「安全性」「メンテナンス性」を向上させた「MOD 2」を開発しました。
1976年に「MK19」はフルモデルチェンジされ「MK 19 MOD3」となり、1983年には陸軍でも「Mk19 MOD3」が採用となりました。
SWCCの「MK19 MOD3」
陸軍では現在、「防衛」や「パトロール」「都市部での運用」および特別な戦術的環境の中でMK 19を使用しています
「海軍の哨戒艦艇」「ハンヴィー」「ストライカー装甲車」「ジープ」などに搭載され、射撃時は通常1個班で行われ、三脚または写真のように車載銃架に搭載されています。
※陸軍ではM2 12.7mm重機関銃と選択されて使用されています。
Mk19の特筆点は「40mmグレネード」を毎分約300~400発の連射速度で発射できる事です
「40mm口径のグレネード弾」
「Mk19」の使用弾薬は主に「M430」(多目的榴弾)になります
北大西洋条約機構諸国では「低速型の40mm×46」と「中速型の40mm×53」で、ソビエト連邦諸国ではケースレス型が運用されています。
※良くM4などに取り付ける「M203」グレネードランチャーは「低速度」擲弾に分類され、対人用の榴弾を発射します。
「Mk19」は「中速度」に部類され、対人・対装甲車両用の多目的榴弾を発射します。
・北大西洋条約機構 = 北大西洋条約に基づきアメリカ合衆国を中心とした北アメリカ(アメリカ合衆国&カナダ)とヨーロッパ諸国によって結成された軍事同盟です。 (良く聴く略称だと頭文字が用いられたNATO(North Atlantic Treaty Organization)です)
「集団防衛」「危機管理」及び「協調的安全保障」の三つを中核的任務としており,加盟国の領土及び国民を防衛することが最大の責務としています。
「Mk19」の最大射程距離は約2240ヤード(2050メートル)で有効射程距離は約1650ヤード(1500メートル)で、上記の「M430」グレネード弾を使用した場合、弾着地点から半径5m以内のターゲットを排除でき、半径15m以内ならば負傷を負わせられます。
直撃では約5cmの装甲を貫通でき、戦闘車両や装甲輸送車に有効なダメージを与えられるなど、集団戦を行う敵に対して特に有効です。
「Mk19の射撃訓練を行うSWCC」
グレネードの威力から敵が船を運用していた場合でも有効なダメージを与える事ができますが、75m未満のターゲットに対して着弾した場合は射撃手自身が被害にあう可能性があります。
その為近距離になりやすいジャングルでの運用例は少なく、海上での運用が良く見受けられます。
※ジャングルでの運用もありますが十分な距離が確保できている時に使用したり、海に出た時に使用する為に搭載しているみたいです
作動方式は「ブローバック・オープンボルト方式」
①レバーを倒す→弾薬が薬室(チャンバー)へ給弾
②引き金を引くと、ボルトが閉鎖して撃針が開放され撃発、弾丸が射出
③発射ガス圧を受けたボルトが後退して排莢と装填を行う。
※安全性を向上させた現在の作動方式でもまれに射撃手を事故に巻き込むことがあるそうで、ジャム(弾詰まり)を起こした場合は薬室(チャンバ-)から弾丸を抜き出しますが、この時にボルトが閉じてしまうと弾丸が爆発してしまうそうです。
「おまけスペック」
・銃身長 41.28cm
・使用弾薬 40x53mm
・作動方式 APIブローバック方式
※API = Advanced Primer Impact (エリコン社製の機関砲に使用されたブローバック方式で、機関銃への採用例は無し)
・全長 109.5cm
・重量 32.92kg(本体のみ)
・発射速度 325rpm
・銃口初速 240.7m/秒
・有効射程距離 1650ヤード(1500メートル)
・最大射程距離 2240ヤード(2050メートル)
今日はここまで
Posted by ロマン at 00:12
│■海軍特殊舟艇チーム 「SWCC」│銃器
この記事へのコメント
こんにちわ
最後の写真ですが、これはどこの部隊ですか?
この武装バギーに搭載しているのはMK47!!
最後の写真ですが、これはどこの部隊ですか?
この武装バギーに搭載しているのはMK47!!
Posted by 海より陸(軍)派 at 2015年02月10日 16:06
海より陸(軍)派
コメントありがとうございます
m(_ _)m
画像はおそらくODAあたりですかね?
mk19を調べている時に見つけました。
まぁオチとして使用しているだけですので、悪しからずです
コメントありがとうございます
m(_ _)m
画像はおそらくODAあたりですかね?
mk19を調べている時に見つけました。
まぁオチとして使用しているだけですので、悪しからずです
Posted by ロマン at 2015年02月10日 17:42